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オリンピックのフィギュアスケート、SPで滑る直前のプルシェンコの目が、今日の目。その選手のことはほとんど知らないけれど、跳ぶだろうと直感させる目をしていた。強い目というのは、ときにある狭さを思わせるが、プルシェンコはそうではなかった。

「顔を上げる」 っていいタイトルでしょう。平井弘という歌人の最初の歌集。こんなタイトルを一度でいいから付けてみたいとよく思う。

男の子なるやさしさはまぎれなく 貸してごらん僕が殺してあげる  平井弘

 

高橋宗正のタイトル決まる。 「SKYFISH」

この前、浅田政志が「鎌鼬(かまいたち)」みたいなものですよね?」って言っていたけど、存在としてはそうとも言えるのか。だとすると、細江英公の名作が、(大変口幅ったい言い方で恐縮だが)翻って、高橋宗正「SKYFISH」の光となるのかな? 若さも未熟さも危うい、されど一回性の光跡。少なくとも世界に飛び込もうとしているスカイフィッシュ。

 

『世界の響きをきくために ~新しい旅をめざす写真と言葉』
管啓次郎(作家・翻訳家)× 鷲尾和彦 (写真家)

トークイベント詳細はこちらまで
 


 

写真と言葉、それぞれの立場から、いかにして「世界の響き」を聞くのか、新しい世界性を編み上げていくことができるのか、その点を端緒に「極東ホテル」について掘り下げる 試みです。ご来場をお待ち致しております。

今日は製本の方を交えた打合せ。写真、言葉、さまざまなモノたち、という要素を考えると、素直なつくりなのだが、一方で製本面では難しさもある。布貼りの表紙にしたい。しかも、誰もが思わず夢中で選びたくなるような布貼り。 デザイナー、寄藤さんのところでの打合せは、毎回おもしろい。目がひゅっと新しくなる。

長島さんはプリントを追加して焼いてくれた。それらの写真は相当、大きなことのはずだ。本をつくる過程で、そうした動きが自然と萌してくれたことをうれしいとも有りがたいとも思う。大切にしたい。

 

家を引越ししようとしていて、自分のものが少ないなぁと思う。あふれるほど埋もれてみたい気もするのに、そうした居心地のよさをまだ味わったことがない。

ソウルでみんなと拾った大きなぬいぐるみの方が、私より部屋に馴染んでいる気さえする。

一年(ひととせ)を眺め尽くせる朝戸出に 薄雪こほる寂しさの果て    藤原定家

小社から写真集「MAGMA」を刊行している花代が、金曜日から個展を開きます。

それに先立って、明日の夜、トークショーとムーヴィー上映を行いますので、ぜひお出かけください。

花代いわく「実験作品」。私も明日初めて見て、久しぶりに花代と話すという運びです。

 

花代・写真展「物理的心霊現象のメカニズム」
The mechanism of physical spiritual phenomena

opening party
11th feb thursday 7pm-

会期:2010年2月11日[木・祝]〜3月8日[月]
■月〜金/13:00〜20:00土日祝/12:00〜19:00■水曜休館
■展覧会 会場:parabolica bis[パラボリカ・ビス]
■東京都台東区柳橋2・18・11■TEL: 03-5835-1180

PRE EVENT▶2010年2月10日[水]Hanayo Talk Show with Kimi Himeno
★トークショー&「wooden veil」
ゲスト■姫野希美(赤々舎・代表)
トークショー+ムーヴィー「wooden veil」上映
▶open/19:00 start/19:30

▶2010年2月12日[金]Hanayo Talk Show with Masaya Nakahara
★トークショー&「wooden veil」
ゲスト■中原昌也
トークショー+ムーヴィー「wooden veil」上映
▶open/19:00 start/19:30


 

 

会期:2010年2月6日(土)~ 2月27日(土)

   12:00 ~ 20:00(月曜休み)

オープニングレセプション:2月6日(土)18:00 ~ 20:00

トークイベント:2月20日(土)18:00 ~

        

 

拝啓 少しずつ春の気配の感じられるこの頃、いかがお過ごしでしょうか。

さてこの度、スペースAKAAKAにて標記の写真展を開催致します。

 

東京都台東区、かつて「山谷」と呼ばれ日雇い労働者の町として知られていたこのエリアにある外国人旅行者専用の簡易宿。鷲尾和彦は、この一軒の宿へやって来るバックパッカーたちのポートレートを5年間にわたり撮影しました。のべ数百人の旅行者との出会い。

彼らの言葉に耳を傾け、互いの言葉の向こうに残されていった記憶。

 

「そして、その『響き』が僕を強く共振させる時、僕たちはともにこの世界を漂い続ける小さな欠片であり、異なる場所でそれぞれの生を生きてきた者同士なのだという愛しさが込み上げて来た。」(あとがきより)

 

彼らひとりひとりのポートレートに刻まれる不思議な静謐と体温、そして切迫感は、未来への希望と不安が入り交じりながら漂う私たち自身の肖像でもあり、従来のドキュメント写真を超えた普遍性を獲得しています。遠くへ何かを探しに行くことだけが「旅」なのではなく、訪れては去る彼らの姿を見つめる中にこそ、宙吊りの今を生きる、新しい「旅」の写真の可能性があることを、「極東ホテル」は静かに指し示しています。

写真集『極東ホテル』の刊行と合わせて催される本展では全27点のプリントを展示致します。

ご来場を心よりお待ち申し上げております。 

                                                                                       敬具                      

   

20092月吉日 

                                                              AKAAKA

 

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