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TOKYO PHOTO の会場で出会っていちばん支えられたのは、中村ハルコさんの
「海からの贈り物」だった(小山登美夫ギャラリー)。
印刷物ではすでに知っていた写真だったが、見ていたわけではなかったのか、
プリントを見て深く感動した。
人の途切れないブースにいて、少し疲れを覚えると、その写真の前に立った。


5万枚の写真が遺されているという。
いつか私に、それを見ることは叶わないだろうか。


娘を生んで、私は私の死を引き寄せた。
だからこそ、見たい写真があるのだと思う。

昨夜の東京フォトの内覧会には驚いた。すごい人出で、正直なところ、作品をゆっくり見ていただける状態ではなかった。
東京にはこんなに、写真好きがいるのか?!
ほんとに?

京都のサンエムカラーの工場長、郡さんが来てくれたのには励まされた。


昨日早朝、赤々舎の設営の面々は、会場に一番乗りした。
浅田くんが、みんなに「浅田工務店」と呼ばれるほど展示作業に習熟してきて、
高橋宗正といいコンビ。
澁谷さんが深夜までプリントアウトした資料を、黒田さん、山内さんがファイルにしていく。
すべてギャラリーがやればいい仕事かもしれないが、いまは手伝ってもらうしかないし、そうした過程で互いの写真が見えてきたりもするのだ。

私たちのブースは「むきになっている」という印象を与えるかもしれない。
それは多少、場にそぐわないかもしれないが、
むきになったその先に開けるものがあると思う。

今日はいい天気ですね。


赤々舎は、TOKYO PHOTO 2010 に参加致します。

参加作家は7名です。

浅田政志
黒田光一
澁谷征司
高橋宗正
旗手浩
藤岡亜弥
山内悠

17日から20日まで。六本木ヒルズ森タワー40階 アカデミーヒルズ40にて。


今日、道を歩きながら携帯で話していたら、もう片方の右手の甲に、赤とんぼがとまったのだ。 子どもの頃みた赤とんぼより、もう少し大きく、もう少し深い赤だった。

東京フォトの打ち合わせをみんなでやった後、一息ついていたら、ソファに座る山内悠の方へ漂っていくもの。それはシャボン玉だった。
どこからきたというのだろう。その玉は、私の娘の目の前も横切り、床に着地。そして壊れなかった。

明日から、いい出会いに恵まれますように。



恵比寿、NADiff a/p/a/r/t のエントランス左手
NADiff Window Gallery にて、長島有里枝写真集「SWISS」をご紹介いただいています!

nagashima_swiss01.jpg

 

http://www.nadiff.com/fair_event/window08_nagashimayurie.html

白を基調としたバックに、色とりどりの表紙が映え
どこか詩的な雰囲気がぴったりと素敵です。
皆さんも是非ご覧くださいませ!


会 場

NADiff a/p/a/r/t


150-0013 東京都渋谷区恵比寿1丁目18-4 1F 
Tel:03-3446-4977
アクセスはこちら

せんだいメディアテークの機関誌「ミルフイユ」の制作と発売を担当して3年目。先週末は仙台に打ち合わせに行った。
今回のテーマ「土着」(言葉はまだ未決定)に際して、写真のプロジェクトのために、写真家でパートナーとなってくれる方を近日募集することになりそう。またあらためて。

駅の売店で笹かま「せんだい」を買ったりして、東北新幹線に乗る。
もう暮れ方の窓の外に、稲穂の金色が沈んでいて、ふと思う。
私のつくっている写真集は、この世の中から必要とされないものなんだなぁ。
アートや写真がこの世に、この世のみならず、必要なものであることは疑いないが、自分が送り出している写真集を必要とするひとは少ないのである。
「宇都宮 餃子の町」という看板を過ぎるとまた思う。おそらく餃子ほどには必要とされていない、それはこれからも変わらないだろうか?
いまは必要とされていない、ということを、私は私の芯のように噛みしめるしかないだろう。

翌朝、鈴木心に会う。

彼が切り開いてくれたプロジェクトの、その写真の力に打たれながら。
別れ際、「やれることは全部やってみよう」と言った自分の声を私も聞いていた。

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