Blog

現代藍染の第一人者である福本潮子さんの作品集『福本潮子作品集 藍の青 FUKUMOTO SHIHOKO JAPAN BLUE』
第50回造本装幀コンクールにて「出版文化国際交流会賞」を受賞いたしました!

本書の装幀はデュウェル八木智紗さんとともに、福本潮子さんご本人によるアートディレクションが
隅々までゆきわたったこだわりの美しさです。

コデックス装の背の部分は福本さんの福本さんご自身の作品《青の儀式》を裏打ち・断裁して使用しています。
よろけ加工のほどこされた布目や藍の濃淡がひとつひとつ異なっていますので、
どんな一冊に出会えるかを楽しんでいただけたらと思います。


fukumoto_se.jpg


実は、一見黒に見える文字にも実はほんのり青がかったグレーが使用されています。

ぜひ実物をお手に取ってご覧いただけたらと思います。



受賞詳細:http://www.jbpa.or.jp/zohon/zohon-index.html(日本書籍出版協会のページへリンクします)



bk-fukumoto-ai-02.jpg

写真家・藤代冥砂さん初の風景写真集『あおあお』の出版を記念して、京都の書店 恵文社一乗寺店にて
トークイベント&サイン会を開催いたします。



日時:7月3日(日)
会場:恵文社一乗寺店COTTAGE
会場:14:30 / 開演:15:00
参加費:1500円(1ドリンク付き)
出演:藤代冥砂

ご予約、お問い合わせは 恵文社一乗寺店
こちら(恵文社のページへリンクします) 
または TEL 075-711-5919 までご連絡くださいませ。



あおあお_cover_H1-4_0606.pdf(2_9ページ).jpg


藤代冥砂 初の風景写真集

空と海のあいだ。海と森のあいだ。
あおあおと満ち、うごき、連なるいのち。

沖縄に移住して5年の月日のうちにいつしか撮りたまった写真は、
暮らしのなかで眼差しを向けた南国の光と色に溢れています。
神秘的な海の中の景色、そこここにある拝みの場所、循環する水の動き、鮮やかな動植物たち。
被写体と真っすぐに向き合い、その生命力を交歓するようにして撮られた一枚一枚から、突き抜けた明るさとともに、
世界に寄せる静かな祈りが伝わってきます。




光と色と祈りに満ちて

5年分の写真を振り返ると、気になる写真には光と色とがあった。

それは結構な量だったので、一冊にまとめてみたいと思った。
赤々舎の姫野さんに持っていくと、写真が上手ですね、と褒められた。写真が上手と言われたことはほとんど無かったので、そうか、写真うまいのか、と嬉しく思った。それは去年の冬の始まりの頃だった。
その後、たくさんの沖縄写真を持っていった。600枚くらいだったと思う。何度も会って、感想を交換した。写真の種類はもう少しだけ幅があったのだけど、 自然に光と色でまとめる方向へと定まっていった。それらに私の正対する視線がより強く残っていたからだ。その間、私は自分の撮った写真と現実の沖縄での暮 らしを、何度も何度も往復して、矛盾は無いか、嘘は無いか、をしっかりと確認した。大丈夫だった。
私は、光と色に添うようにして沖縄で5年を暮らした。島の歴史や現在の問題はそこに居れば、目に見え、耳に聞こえ、肌で感じられる。それを写そうと思わな かったのは、光と色に託してみたかったからだろう。それは無意識の選択でもあったが、強度があった。自分の持ち場はそこにあるのだと直感したのだと思う。
島の自然や暮らしの断片を通して輝く光と色の原初の美しさは、言葉にするならば、あおあお、であり、意味にするなら、祈り、に近いと感じた。私はあおあおとした世界で島の幸福を祈っている。
構成としては、海から始まり海で終わっている。水の循環である。終わりの一枚では、父が子供に何かを唱えている儀式のようにも見える。光が沈む頃の崇高さ は、時代と場所を問わないだろう。そして朝が来れば、はじめのページへと戻る。光と色と祈りに満ちた一日がまた始まるのだ。


藤代冥砂




写真集『あおあお』
出版:赤々舎
仕様:B5変型、104ページ、ソフトカバー
アートディレクション:塚原敬史
価格:本体2,600円+税

写真集『夜明け』新装版の山内悠さんが2年前の夏にモンゴルへ旅に出た際、モンゴルの写真家
アレックス トゥメ氏と出会い、ふたりでモンゴルの各地を巡り、広大な大地、険しい山々の大自然、
その中で動物と共に生きる遊牧民の世界に触れました。
そして、交流を続けるこの写真家ふたりと夏のモンゴルを訪ねる撮影ツアーが企画されました。
ツアー期間中、参加者の皆さまはホテル宿泊時の写真レクチャーだけでなく、
移動中もふたりの写真家とともに、モンゴルの写真を撮影して楽しむことができます。
ぜひご参加ください!


MONGOLIAN PHOTO TOUR

夏のモンゴル撮影ツアー
日本人とモンゴル人、ふたりの写真家と行く撮影旅。道なき大草原からアルタイ山脈へ。
馬に乗り、氷河を歩き、カザフ族を訪ねる壮大なアドベンチャーをあなたとともに。

mongolian_yamauchiyu_01.jpg
mongolian_yamauchiyu_02.jpg


・日程      2016年8月26日〜9月2日/7泊8日
・料金              381,000円
・締切      2016年7月10日(日)

・同行写真家   山内悠/アレックス トゥメ
・最小敢行人数  7名様
・企画      (株)アスピラモス
・主催      モンゴル・アルタイツアー(http://altaitour.mn)

ツアー詳細はこちら:
http://aspiramosinfo.wix.com/home#!tolavel-to-mongolia/wmzv7(アスピラモスのページへリンクします)

山内 悠 (やまうち ゆう)
1977年、兵庫県生まれ。長野県在住。国内外での展示を行う。スタジオアシスタントを経て、2006年より富士山の山小屋にて600日間こもり作品制作。現在は屋久島、モンゴルへ通い作品制作中。写真集「夜明け」(2010・赤々舎)。書籍「雲の上に住む人」(2014)も刊行。

ALEX TUMME (アレックス トゥメ)
モンゴル国出身。ウランバートル在住。自然を中心に撮影し、モンゴル国内外で個展開催。
写真集「Wonders of Mongolia」(2008)、「Inpiring Mongolia」(2009)、「Savage Garden」(2013)、「Throgh the holy land」(2014) がある。「MGL Design Group」創立。

写真家・山内悠による スライド&トーク説明会

ツアーに先がけて、写真家・山内悠さんご本人と、山内さんがモンゴルで撮影された写真を交えたツアー説明会を行います。参加費は無料です。内容やご不明な点に加えて、持っていくカメラ、レンズなどのアドバイスもお聞きすることができますので、ぜひご参加ください。

写真家・山内悠によるスライド&トーク説明会には事前に申込みが必要です。
下記のページ下のフォームより、件名を「夏のモンゴル撮影ツアー・ツアー説明会参加希望」として、
お名前(フルネーム)と連絡先(電話番号)、参加人数をお送りください。
確認後、ツアー説明会参加の連絡をメールにてさせていただきます。

お申し込みはこちら:
http://aspiramosinfo.wix.com/home#!tolavel-to-mongolia/wmzv7(アスピラモスのページへリンクします)


写真家・藤代冥砂さん、話題の初の南国写真集『あおあお』の刊行を記念して7/1(金)にトークショーが開催されます!

沖縄に移住してから5年。
いつしか撮りたまったという写真は、日々のなかで眼差しを向けた、南国の光と色に貫かれています。

トークのお相手はスタンダードブックストア心斎橋 代表・中川和彦さん。

そもそもなぜ沖縄に移住することになったのか、この南国写真集の突き抜けた明るさをもたらしたものは何か、ジャンルを横断しながらの作家活動についても、お話をゆっくりうかがう会が予定されています。

生命力を交歓するように撮られたそのエネルギーに満ちるイベント。どうぞみなさまお誘いあわせのうえ、ご参加くださいませ!



あおあお_cover_H1-4_0606.pdf(2_9ページ).jpgのサムネール画像


【藤代冥砂 写真集『あおあお』トーク&サイン会】

@スタンダードブックストア心斎橋


【日時】
2016年7月1日(金)19:30~(開場18:45)

【入場料】
1500円(1ドリンク付き)

【場所】
スタンダードブックストア 心斎橋 BFカフェ
大阪市中央区西心斎橋2-2-12
クリスタグランドビル


【ご参加方法】

1.スタンダードブックストア心斎橋店さまへのお電話(06-6484-2239)
2.ご来店(スタンダードブックストア心斎橋BFレジカウンターへお越しください)
3.メール
本文に【予約イベント名】【お名前】【電話番号】【人数】を
入力して、info@standardbookstore.comへお送り下さい。
※スタンダードブックストア心斎橋店さまのfacebookイベントページでの参加ボタンでは、ご予約となりませんので、ご留意ください。









こんにちは。皆さまに本をお届けしたいと思っている赤々舎のお手伝いが、再び書かせて頂きます。

(このあとも色々な人が書くかもしれないので、やはり筆名はあかあかちゃんとでもしておきましょう。)


今回は、MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店さんの写真集売り場のお話です。

本屋さんには、一般的に売り場(コーナー)ごとにご担当の方、つまりお客さんに一番近い現場で働きながら、
出版社とも一緒に本のことを考えて棚を見てくださっている書店員の方がいらっしゃいます。

他のお仕事もそうであるように、やめる方と入れ替わりで新しい方が入ってきたり、季節によって移動になったりする方もいらっしゃいますので、このご担当というのも、必ずしもずっと同じ方がやってくださっているとは限らず、
たとえば、先日お会いしたMARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店さんの写真集コーナーのご担当の方は、
これまでは他の棚を見られており、まだ新しく担当になったばかりという男性の方でした。

学生だった90年代頃までは写真集を好きでよく見ていたというそのIさんは、しかし社会に出て働きはじめ、この15年の間に結婚、子供も生まれ、書店棚も別の部門をずっと担当してきた中で、いつの間にか写真集を見る時間というのがなくなってしまった、「だから最近の写真集は実はまだあまりわかっていないんです」とご謙遜されながら、しかし少しだけ寂しくも聞こえるような声でお話してくださいました。
15年の日常という計り知れなさを思いながら、とりあえずこちらもご挨拶をさせて頂き、現在お店に置いて頂いている赤々舎の写真集をその場で見て頂きました。
仲田絵美さんの『よすが』、茂木綾子さんの『travelling tree』、オサム・ジェームズ中川さんの『GAMA』などです。

すると!この15年間写真集を見る機会がほとんどなかったというその書店員Iさんが突然、「うわ!」「良い!!」と短く声をあげられました。「今の作家は今の作家で、若い人たちも、それぞれに今を見て、考え、じぶんの日常に向き合い写真を撮っていることにとても驚いたこと」「昔は長島有里枝さんの写真集が好きで熱心によく見ていたのを思い出したこと」「自分が見ていない十数年の間にも、写真集はこんなにも世界との物語を深め続けていたこと」...
初対面ということもあり、それまではお互い多少ぎこちなく、静かにお話していたのですが、写真集を見ながら水を得たようにご感想を話してくださったのです。

知っているところ、わかっているところまでだけなく、写真集というものをわからないことの先にも一緒に拡げてくださりそうなそのご反応は、わたしたちにとっても、とても嬉しい出来事でした。


それが3月のこと。そしてこの5月です。

先日MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店さんにもう一度伺ってみると、その新しいご担当Iさんが、写真集を机の上にとくべつに並べて、フェアのようなものを行ってくださっていました。

小さなフェアなので目立った看板名こそないものの、あえてつけさせて頂くなら、人が様々な記憶や時間の接面に何かを読むように、向き合い、見る─、あのときのIさんの印象的なお姿が思い出される「写真集を読む」などでしょうか。
(そして、写真集を読むなので、後日、原稿用紙の簡単なキャプションをこちらで作って置かせて頂きました。)

そのようなわけで、赤々舎から現在、藤岡亜弥『私は眠らない』、鈴木育郎『解業』、佐伯慎亮『挨拶』、茂木綾子『traveling tree』などの写真集をこのフェアに置いて頂いております。

赤々舎の本と一緒に自費出版の写真集なども置いてあり、人の記憶や、心体とつながって本の存在があるような、とてもすてきなフェアです。

このフェアは5月末までやっていますので、渋谷のお近くまでお越しの際は足をお運び頂き、ぜひとも写真集を手にとって頂ければと思います。もしかしたら、皆さまの中の薄れかけていた何かも目覚めるかもしれません(!)


住所 : 東京都渋谷区道玄坂2-24-1 東急百貨店本店7F
営業時間 10:00~21:00




IMG_6511.jpg



IMG_6516.jpg



IMG_6510.jpg



IMG_6523.jpg


(藤岡亜弥さんの『私は眠らない』は、センターポジション。)





<< Previouse 1617181920212223242526