さすらい
レイモン・ドゥパルドン
2,000円+税|B6判|並製本|200ページ
アートディレクション:大西正一
Errance
Photographs and Text by Raymond Depardon
2,000 JPY|200pages|softcover
Art Direction : Masakazu Onishi
ISBN:978-4-86541-071-6
Published in August 2017.
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About Book
フランスを代表する国民的写真家、レイモン・ドゥパルドンの代表作
フランス本国で5万6千部の売り上げを記録した『ERRANCE』の日本語版である本書は、見開き左右1ページずつに写真とエッセイが並置され、タイトルでもある"さすらい"とは?をめぐる内容となっている。報道写真家として世界的に名を馳せる作家が、その枠組にある写真の撮り方や制約から解放され、自己や現在と向き合う、先の見えない旅にもその足取りは重なる。
写真と言葉の独特の構成、関係性。東京で撮られた写真も原著同様に10枚ほど収録されている。
さすらい ─ 明白でもあり、曖昧でもある言葉 ─ は、通常は運動、とりわけ歩行や、錯乱の観念、さらには自己喪失と関連づけられる。
しかしながら、さすらいの核心にあるのは、まさしく「なんとか折り合いのつけられる場所」という問題にほかならない。(本文より)
Artist Information
レイモン・ドゥパルドン|Raymond Depardon
1942年 フランス・ヴィルフランシュ=シュル=ソーヌ生まれの写真家・映画監督・ジャーナリスト。パリで写真家のアシスタントからはじめ、フリーカメラマンとしてアルジェリア戦争、東京オリンピック、プラハの春など、世界中で撮影を行う。
1966年に数人の写真家と共に写真通信社Gammaを設立。73年アメリカ海外記者クラブとライフ社が創設したロバート・キャパ賞を受賞。79年からマグナム・フォトの会員となる。2000年ナダール賞受賞、06年アルル国際写真祭の芸術監督就任。カルティエ現代美術館等に作品が収蔵されている。1963年から映画製作にも乗り出し、山形国際ドキュメンタリー映画祭、カンヌ国際映画祭、ベルリン国際映画祭などで公式上映され、高い評価を得ている。
Posted at : 2017.11.06 16:09
赤穴
アントワーヌ・ダガタ写真集
8,000円+税|220mm×291mm|上製本|272ページ
デザイン:町口景
AKA ANA
Photographs by Antoine d'Agata
8,000 JPY|272pages|hardcover
Art Direction : Hikari Machiguchi
ISBN:978-4-86541-070-9
Published in August 2017.
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Posted at : 2017.08.10 18:50
印度眩光 -マハラジャの歳月-
三好和義写真集
3,300円+税|182×257mm|無線綴じ並製本(半透明ジャケット巻き)|カラー112ページ、モノクロ12ページ
デザイン:松本久木
The Radiant Light go India
Photographs by Kazuyoshi Miyoshi
3,300 JPY|124pages|softcover
Art Direction : Hisaki Matsumoto
ISBN:978-4-86541-067-9
Published in August 2017.
About Book
高貴なるマハラジャ ファミリーとインド文化の深淵
インドの「最後のマハラジャ」と呼ばれる、砂漠の王国マルワール ジョドプールの統治者、ガジュシングⅡ世。若き日の三好和義は、この高貴なマハラジャのプライベートを、特別に許可を得て撮影することができた。それからおよそ30年を経て、再びジョドプールを訪れた三好は、信頼をもって迎え入れられ、さらに宮殿の奥深くへと招き入れられた。その空間は、インド文化の極みを集めた光彩に満ち、受け継がれてきたマハラジャの長い歴史が息づいていた。写真は初めて、時と文化の眩い深奥へと導かれていった。
印度楽園 三好和義
今回、マハラジャの世界を再び撮影して、30年間の写真家人生を振り返りました。
20代後半、僕は当時、最年少記録で、木村伊兵衛写真賞を受賞しました。モルディブなど明るいビーチの写真集『RAKUEN』で受賞したことが話題になり、「受賞後の作品は」と周囲の期待の声が高まりました。次回作を撮るために、世界中を旅して「楽園」を探しました。
インドのマハラジャの世界にたどりついたのは偶然でした。マハラジャの宮殿は楽園のようだと、たまたま耳にしたのです。80年代半から90年代にかけて10数回にわたり撮影を敢行しました。砂漠の真ん中に聳える、歴史に彩られた城や、人工湖に浮かぶ大理石の離宮など、マハラジャの造りあげた世界は、僕の想像していた理想郷である楽園をはるかに超えていました。灼熱のインド大陸を巡り、必死の思いで撮影しました。
渡印すること数回、宮殿の撮影は順調に進みました。しかし、宮殿にお住まいのマハラジャご本人の撮影は、なかなか叶いませんでした。それが実現したのは、偶然でした。デリー空港の税関で、書類の不備があり、カメラを取り上げられてしまいました。絶望の気持ちで、ホテルのロビーを歩いていた時、目の前にマハラジャが現れたのです。それまでの悲嘆の気持ちも忘れて、マハラジャの前に進み出て、撮影を懇願していました。そんな非礼もマハラジャは寛大な気持ちでお許しになり、撮影の許可をいただきました。
マハラジャのポートレートを撮影する時は、今でも大変緊張します。前日には気持ちが高ぶり寝られない夜を過ごすほどです。しかし、撮影現場に行き、ファインダー越しにマハラジャのお顔を拝見した瞬間、慈愛に満ちたその表情に、勇気をいただきました。
今回の写真集のために30年前の写真を見返していると、あの時、マハラジャの写真を撮ることができて、どれほど、その後の写真家人生が豊かになったのかを知りました。京都の御所と離宮、伊勢神宮、東大寺などの撮影でも、マハラジャの世界を撮影したのだという誇りと自信が、僕を支えてくれました。
マハラジャという存在そのものが、僕にとって究極の楽園だと、あらためて感謝しています。
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Artist Information
三好和義|Kazuyoshi Miyoshi
1958年徳島市生まれ。中学時代に本格的に写真を始め、14歳で地元の新聞社に写真を持ち込み採用される。この時、初めて原稿料を手にする。15歳で単身沖縄へ撮影旅行に出かける。以降毎年通い、17歳の時、最年少で銀座ニコンサロンでの個展を開催する。東海大学へ進学。東京へ出てきたことにより、本格的にプロとしての活動を在学中に始める。雑誌「BRUTUS」(マガジンハウス)の表紙やグラビアなどメジャーな媒体や広告の仕事をする。卒業とともに、株式会社「楽園」を設立。27歳の時、初めて出版した写真集『RAKUEN』(小学館)で木村伊兵衛写真賞を受賞。当時最年少記録と話題になる。以降「楽園」をテーマにタヒチ、ハワイ、モルディブからヒマラヤ、サハラ砂漠など、世界中で撮影。『SAHARA金の砂銀の星』(文藝春秋)『楽園王国TAHITI』(マガジンハウス)『楽園の秘密ハワイアン・スピリッツ』(小学館)などを写真集として発表する。近年は日本文化にまつわる撮影も多く『京都の御所と離宮』(朝日新聞社)『室生寺』(クレヴィス)や、国宝の仏像を撮った写真集『極楽園』(日経BP)などを発表。銀座和光で「伊勢神宮」「ヴェルサイユ」の写真展を開催するなど展示にも力を入れている。日本の世界遺産の撮影も精力的に行い、写真集『屋久島』(小学館)『世界遺産・小笠原』(朝日新聞社)『日本の世界遺産』(小学館)『富士山』(講談社)を出版。国際交流基金により、日本の世界遺産の写真展が世界を巡回中。現在、ニッコールクラブ顧問。
Posted at : 2017.08.10 18:11